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あなぐま芸術祭が贈る希望のうた。

チャリティCDをリリースしました。

 

 

「岩室あなぐま芸術祭」は、新潟市西蒲区の温泉地"岩室温泉"の中に、障がいのある方が作られた作品を展示するアートイベントです。

 

西蒲区の障がい者施設や展示経験がある作家さんのものなど…障がいのジャンルは問いません。絵画・造形・書…など、作家によって大きさも表現方法も様々で、昨年は13会場に、計100点近くの個性豊かな作品が展示されました。

 

展示会場は、温泉街の旅館、商店、お寺など。見慣れた風景の中に突如現れた作品たちを前に、見入る人もいれば、戸惑う人も。作品という風穴が、新しい世界の入口となり、新たな出会いが生まれ、ふあっとした風が街に吹き込んでいるような空気が、会期中にはあちこちで感じられました。

昨年、芸術祭に参加したシンガーソングライターが、ある作品と出会ったことから、ひとつの歌が生まれました。

 

“作品という風穴を通して、心に「新しい風」を受けたことで、楽曲が生まれた…。”

 

その過程は、立場を超えた「心と心の対話」を、アート作品という切り口を通して起こそうとする、芸術祭のコンセプトをそのまま表現しているように感じます。

 

この楽曲をどうにか形に残したい!そんな思いから、第2回目の芸術祭が開催される今年、売上の一部が芸術祭の運営費になるチャリティーCDとしてのリリースを決定しました!

と、ここまでお話してきましたが、

このページを見て初めて「岩室あなぐま芸術祭」を知ったという方も多いと思います。

 

「で、岩室あなぐま芸術祭ってなんなの?」

「どんな歌が収録されるの?」

 

そんな問いをお持ちのあなたに、この芸術祭や楽曲のことを知っていただくため、芸術祭の実行委員でもあり、楽曲を作詞作曲したシンガーソングライター岡村翼本人が芸術祭で受けた体験から、ご紹介いたします。

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あなぐま芸術祭に導かれて…​

こんにちは。新潟県内を中心に音楽活動をしております、シンガーソングライターの岡村翼です。僕は秋田県出身ですが、高校から新潟の寮がある高校に一人で進学して以来新潟という場所に魅せられ、11年間ずっと新潟に住み続けています。新潟で暮らす中で魅力的な人や景色と出会い感じたこと、思ったことを言葉とメロディーにして、県内外様々な場所で演奏活動をしています。(テレビ番組の主題歌なども。)

現在、岩室温泉の観光施設「いわむろや」で観光やまちづくりのお仕事をさせて頂いており、様々な体験をしています。その中で、昨年あなぐま芸術祭と出会い、初回の開催に向けた準備から携わっています。

 

初めてのことづくしの製作期間を過ごす中で、僕は様々な“きっかけ”が渦巻いた昨年の芸術祭を目の当たりにし、思いもよらぬ出会いへとふあふあと導かれていきました。

​ある詩との出会いから生まれたうた

昨年の開催期間中に展示された作品を見て回る中で、ある作品との、衝撃的な出会いがありました。高橋義孝さんが書かれた「詩」の展示です。

高橋義孝さんは、生まれつき脳性まひという障がいがありました。中学校に上がって、症状が出始め、「自分の中になにか誇れるものが欲しい」という思いから、高校生になった頃から物書きを始められたそうです。

 

16年前から障がい者支援施設「かたくりの里」に入所し、施設で生活しながら、いまも作品を作り続けています。

 

これまで書かれた数々の作品を見せていただきましたが、それがとんでもない量…!分厚いファイルに、丁寧にとじられています。

 

「じぶんがこれまで経験したこと、見て、聞いたこと、自分のフィルターを通して、言葉になる、その時を待って書いてます。」

(Life-mag『にしかん障がい者アート展「あなぐま芸術祭」によせて』より)

新作ができる度、施設スタッフの方に見せているそうで、高橋さんの作品を、スタッフの皆さんも楽しみにしています。今まで書かれた作品が保存された分厚いファイルは、高橋さんの表現だけではなく、高橋さんを取り囲む皆さんの思いまで閉じられているように感じました。

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そこで読んだ作品の中で特に心打たれたのが、「"生きる"ってこと」という詩です。

 

障がいの影響で震える指をコントロールするため、机にしがみつきながら書かれた一文字一文字に、一目見た瞬間に引き込まれていました。

みんな等しく与えられた、ただ一つの命に感謝し、表現し続けていくこと。

 

生きていく事は「いろんな人が居る」世界で、

自分の姿を知り、磨いていく"旅"なのだーーー

 

"生きる"とはなんなのか、大きなテーマを問いかけるこの詩に僕は心を打たれました。僕にとっては、この詩との出会いが、高橋さんのいう「言葉になる時」だったんだと思います。その思いは、あっという間にメロディに落とし込まれ、一つの歌になりました。

 

生きることが、出会いを重ねていく"旅"なのだとしたら…答えのない、終わりのない旅路を進み続ける私たちの一歩は、とても尊いものだと思います。

 

どんな場所にあっても、その足元を照らし続けられる音楽を奏で続けられたら…。高橋さんの詩を受けて、僕自身の思いを新たに紡いだ一曲です。

あなぐま芸術祭は​、きっかけです。

芸術祭に展示される作品を目の前にしたとき、作家さんそれぞれが持っている作品への思いや、抱えている生きづらさなどに思いを巡らせつつ、衝動のまま描かれた迫力から、作家さんと直接対話しているかのような感覚になります。

 

多様な世界観の中に身を置くことは、自分自身もそんな多様性の中の一人であることを感じさせてくれる体験でした。

新たな出会いにつながる「きっかけ」を、あなぐま芸術祭は展示しているのかもしれません。作品との出会いがどう広がっていくのかは人それぞれ。僕が高橋さんに出会い楽曲が生まれたように、そこから始まる新たなストーリーにつながる出会いが、この芸術祭には溢れている様に感じます。

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一緒にふあふあしよーよ!​

収録する楽曲として、先に紹介した「“生きる”ってこと」の他、今回のリリースために新曲「ふあふあしよーよ」を描き下ろしました。

 

多様さの中を、互いに補いあいながら、違いを楽しみながら進んでいく。芸術祭の会期中にあちこちで観られた交わり方の様子から、「共に歩む事」の豊かさを感じました。

手を取り合い、不確かな未来へ歩んでいく、そんな歩みの中に、

一緒に巻き込まれてみませんか?

 

そんな呼びかけを「ふあふあしよーよ!」という言葉に落とし込んだ、キャッチーでポップな一曲です。

​あなぐまBAND結成!

さらに、この曲を演奏するために「あなぐまBAND」を結成!

 

芸術祭に関わる方からのご紹介で集まったのは、南魚沼総合支援学校出身の学生や、新潟青陵大学の先生や学生など…様々な属性や年齢のメンバー。この芸術祭でなければ顔を合わせることがなかった、そんなめぐり合わせの構成です。

初めて顔を合わせたのはリハーサルスタジオ!いきなりのセッションに、どこかぎこちない空気が流れていたのですが。実際に演奏を始めたとたん、その壁はあっという間に取り払われました。誰かのアドリブに、アドリブで返すなど…音楽でのコミュニケーションがそこにはありました。あっというまに心が通った瞬間が忘れられません。

みんなで音色をぶつけながらアレンジ。CD制作に向けたレコーディングでは、それぞれの個性が光るテイクを収録することができました。

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みんなでつくったCDへ…

 

さらに、楽曲の終盤に登場するコーラスには、岩室の障害者支援施設、かたくりの里を訪れ、利用者さんやスタッフのみなさんと一緒に収録しました。

「アイドル風に~!」

「今度は野太く…!!」

そんなリクエストにもばっちり応えてくださり、みなさんの個性が爆発!パワーあふれる歌声が、楽曲を盛り上げてくださっています。

 

もともと弾き語りで作ったこの曲。バンドのメンバーや施設の皆さん、製作に関わったたくさんのお力を受けながら、みんなの力で成長していく過程が、とてもおもしろく感じました。「みんなでつくったCD」に仕上がりました。

​このCDが描きたいもの

知らないこと、わからないことと向き合う時、私たちはどうしても、心に“壁”を感じてしまうもの。そんな、私たちを隔てている壁に、ほんの小さな風穴が空いたらどうでしょう。向こう側に広がる景色が見えたり、滞っていた空気にやさしい風が吹き込んだり、とても豊かな香りが漂ってきたり…それまでの自分だけでは感じ得なかった新しい世界に気づく「きっかけ」が、そこにきっと生まれるはず。

 

芸術祭との出会い、作家さんとの出会い、そしてあなた自身との出会い…

芸術祭との出会いが、あなた自身を変えていくように、このCDもまた、あなたの知らない何かとの出会いへと繋がっていく「きっかけ」になっていったらいいなぁと思います。

「ただひとつの、自分という命を表現すること。」

「多様性のなかを、共に歩んでいくこと。」

そんなふたつのメッセージを込めたこのCDから、広がる世界がきっとあるはず。芸術祭が贈る希望のうたを、ぜひ手にとって、感じてください。

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岩室あなぐま芸術祭チャリティCD

“生きる”ってこと/ふあふあしよーよ

あなぐまBAND・岡村翼

1, ”生きる”ってこと

2, ふあふあしよーよ

2曲入 ¥1500

​売上の一部が、芸術祭の活動のために使われます。

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